人吉市は九州山地に囲まれた盆地に位置し、
まちの中央を清流・球磨川が流れ、郊外には豊かな田園風景を望むことができます。
平成27年には、近隣の球磨郡9町村と共に、
「相良700年が生んだ保守と進取の文化~日本でもっとも豊かな隠れ里-人吉球磨~」として
日本遺産に認定されました。
人情はやさしくあたたかく、まちのあちらこちらで古き良き日本の姿を見つけることができます。
人吉球磨地域は、熊本県内でも有数の米どころ。
相良氏700年の統治下で、積極的な開田が行われ農業用水が整備され、
今でも受け継がれています。
人吉球磨の風景には、川の流れがあります。市の中心部を流れる球磨川。
人吉城跡もこの球磨川の流れを天然の堀として利用したほど、
この地域には川はとても馴染みの深い存在でもあります。
人吉球磨を流れる球磨川は、下流域の八代の間を人や物資を運ぶ水運として江戸中期に確立。その名残を感じながら、相良氏700年の歴史と情緒を川から眺めることができる「球磨川くだり」は、日本遺産である人吉球磨の魅力を体感できる絶好の遊びです。
人吉地方は、鎌倉時代から明治維新までの700年の長きに渡り相良氏の統治のもと、
独自の文化を育んできました。
その一方で、外部から”良いもの”を取り入れ、土地の文化として継承してきた歴史が
人吉市の魅力でもあります。
806(大同元)年創建といわれる青井阿蘇神社。
現在の社殿は、江戸時代初期に造営されたもので、「本殿(ほんでん)・廊(ろう)・幣殿(へいでん)・拝殿(はいでん)・楼門(ろうもん)」の五棟社殿群が、2008(平成20)年6月、国宝に指定されました。
楼門屋根の四隅に神面(しんめん)が取り付けられるなど、「人吉様式」と呼ばれる青井阿蘇神社独特の意匠も見られます。
球磨川と胸川を天然の堀としてつくられている、相良氏700年の居城。
相良氏が入国後、城の修築をしている時に三日月の文様がある石が出土したため、別名「繊月城」と呼ばれていました。
二の丸、三の丸から人吉市街地が一望でき、春は桜の名所として、秋は美しい紅葉スポットとして人気です。