塩竈みなと祭の歴史
塩竈みなと祭は、戦後間もない昭和23年、港町塩竈の産業復興と疲れきった市民の元気回復を願って始められました。厳島神社の管弦祭(広島県廿日市市宮島町)、貴船神社の貴船まつり(神奈川県真鶴町)と共に「日本三大船祭」に数えられ、海の祭典としては全国有数の規模を誇ります。最大の見せ場である神輿海上渡御では、東北有数の参拝者数を誇る「陸奥国一宮」である鹽竈神社と志波彦神社の2基の神輿をのせた御座船「鳳凰丸」「龍鳳丸」が約100隻もの供奉船を従え、日本三景松島湾内を巡幸します。美しい島々と海を背景に展開される勇壮華麗な大船団の様子は、さながら平安絵巻の様相を呈しています。
鹽竈神社の神輿が海を渡る東北で初めての神輿海上渡御は、古来、海からの道案内の役割を果たされ、この地に残られた御祭神の鹽土老翁神(しおつちおじのかみ)を年に一度海へお連れするという、神社を崇敬する氏子たちの感謝祭といえるお祭りです。
海上渡御中の御座船を待つ間により祭を華やかに楽しく、と陸上パレードも行われ、子どもから大人まで市民に定着している「よしこの塩竈」の踊りコンテストはとても華やかで、前夜祭の花火大会も含め海と陸とが一体となったお祭になっています。
本祭を祝日の「海の日」(7月第3月曜日)、前夜祭(花火大会)をその前日に行うことから、東北の夏祭りの先陣を切るお祭りとして盛大に開催されています。
平成18年度には水産庁から「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」に認定。さらに平成26年度には「ふるさとイベント大賞」において『内閣総理大臣賞』を受賞しました。